WEDDING IN MAUIのつづき。
結婚式本番直前。
お土産を買うのに手間取り、花嫁の支度を手伝うことになっていたのに式一時間前にホテルに到着。
ハウスキーピングの方に動かされないようメッセージを書いて行ったのに、来てやしませんでした。
それから慌ててシャワーを浴びて着替えて、彼女の部屋に。
←下にあるのは卓上花。あんまりよく分からないかもしれませんが水引で仕掛けがしてあります。
昨日会ったコーディネーターの方が、パーティーの花を持っていってくれるというので車まで一緒に運びました。
出来上がりのブーケとアレンジを見た彼女は、私の知っている限りの賞賛の言葉を素晴らしいリアクションと共にしてくれました。
さすが外人さんです。私は感動があってもリアクションが薄い方(表に出ないだけか)なので、こういう方がちょっとうらやましいです。ニュアンスまでは分からないので、素直にとっておくことにします。
車に積み込んでいる最中、花嫁のお母さんがコーディネーターさんのところへ来て、
「あんた来てもらって悪かったわねぇ~いろいろお世話になってありがとう。まぁ宜しくお願いします。あ~ごめんねこんな声しててー、風邪ひいちゃってるから。」
ってばりばりの日本語で。なんかかわいらしかったです。
分かる範囲で通訳させてもらいましたが、たぶん言葉じゃなくて、お母さんの気持ちは伝わっていたと思います。やっぱ言葉じゃないよ、ね。
部屋に戻り、まあ私が手伝ったことと言えば髪のセットで逆毛を立ててあげたことと、生花をつけてあげたことぐらいなもんで。
あとはお支度中の写真を撮ったらもう時間。
本当は彼がその日弾くはずだったギターを部屋に取りに来ることになっていたらしいのですが、渋滞に巻き込まれて部屋に戻る時間もなかったみたいです。
とにかく何もかもがバッタバタ。
花嫁を乗せ挙式の場所、ビーチに到着。
花嫁は一人駐車場で待機し、私たちはビーチで待っていました。
するとコーディネーターさんが私のところにきて、何やら段取りの説明をし始めました。
どうやら牧師さんがホラ貝を吹いたら、その合図で私がリングガール(はいはい、ガールじゃないです)をして花嫁をエスコートしてきてくれと言っているらしい。
「わかりました。」と言って5、6歩歩きだした時、悲劇が!!!
リングピローについていたはずのリングがひとつない・・・。
うそ・・・誰か嘘だと言って・・・神様~嗚呼!!
嗚呼!なんてこと!!!!!
リングピローにつけられたリボンは4本。リングをしっかり結んであると思い込んでいた(蝶々結びの輪にただ通してあっただけの状態だった)私は、彼女のリングはたまたま親指で押さえていたのですが、片方を砂の中へ落としてしまったのです。
顔面蒼白とはこういう時につかうんだ・・・。
参列者全員を巻き込んで砂浜でリングの捜索が始まりました。
放心状態で砂の中を探す私にまずコーディネーターさんが、身振り手振りで説明をしてくれました。
「金属探知機で探すから大丈夫。必ずみつかるわ。」と。
そこへ花婿がやってきて言いました。
「彼女のリングがあるならいいんだ。それはすごくラッキーだった。僕のは何でもいいんだから、何も心配いらないよ。友達に今リングを借りたから大丈夫。僕の友達に金属探知機を持っている人がいるから見つかるよ。」と。
「え?ぼくのはなんでもいい?なんで??らっきー?きんぞくたんちきっていまからさがすの?」
うなづいていた記憶はあるのですが、ショックのあまり頭で英訳することができずに聞けず、とりあえず待機している花嫁のもとへ。
彼女にも謝らなければいけません。
リングがなくなったことはもう彼女は知っていて、彼が言っていたことの意味も話してくれました。
彼女のリングはオーダーして作ったものだったのですが、彼のはモールで買ったもの。
金属探知機を持っている友達は、休日に宝探しのように砂浜で何時間でも何かを見つけることが趣味の人だと。
ラッキーの意味が分かっても、式に用意したリングが使えないことに変わりはなく、私はとても浮上不可能でした。しかもかなり疑心暗鬼になっていて、それは彼女の思いやりから出た嘘じゃないかと思ったりもしました。
それでも式は始まり、リングが借り物という以外は滞りなく結びとなりました。
こんな美しい夕焼けのビーチで。
形や段取りを重要視した式と違い、二人と参列者の心がこもったとても素敵な挙式でした。
なぜ私がリングを運ぶことになったかというと、名古屋からきた彼女の友達一家の男の子たちが当初リングボーイをやる予定だったのですが、なにせまだちびっこ。ひとりは寝てしまい、ひとりは初めて見る海に夢中でずっと砂と波で遊んでいたかららしいです。
式の後、花嫁と花婿にひとりずつHugをしたのですが、その時も二人は私に「大丈夫だから。もしかして気にしてるの?」と言ってくれました。
けれどこのバタバタの中、花嫁は感動の涙を流したくても流せなかったんじゃないかと思います。ほんとにごめん。でもこのことで二人の心のあたたかさがよくわかったし、身に染みました。
成田についてから電源を切っていた携帯に、彼女からリングが見つかったというメールがきていました。私が気にしているだろうとすぐに送ってくれたであろうそのメール。私はとても嬉しく、また彼女の優しさにふれました。
後日、PCのメールに金属探知機を肩にリングを持つ彼の友達の写真と、持ち主の元へ戻ったリングと共ににっかりと笑う彼の写真が送られてきました。
嗚呼、神様ありがとう。
このふたりに幸せが永遠に続きますように。
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